『ゲド戦記外伝』

ゲド戦記外伝』を読みました。

澄んだ青い表紙が美しいです。
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まえがきに、「ビルボは『往って還』ってくる。」というくだりがあって、思わず微笑んでしまいました。
収録されているのは、「カワウソ」「ダークローズとダイヤモンド」「地の骨」「湿原で」「トンボ」の5作品と、「アースシー解説」(アースシー世界の種族・言語・歴史・魔法などについて著者自身が書いています)です。
「地の骨」では、オジオンに感情移入して泣いてしまいました。
「湿原で」は地味な作品ですが、またも泣いてしまいました。
一番好きなのは「トンボ」でしょうか。ラストシーンが小気味良いです。

ゲド戦記』シリーズは、初めて出会ったときから夢中になって読んだファンタジーでした。(Thanks Mom!)
シリーズ第4作目で終わってしまったのだと思い込んでいたので、去年帰省したときに、『アースシーの風ゲド戦記V』を本棚に発見したときには小躍りしました。
アースシーの風 — ゲド戦記V』を読んだ後、復習したくなったので、初心に帰って、
影との戦い—ゲド戦記 1
こわれた腕環—ゲド戦記 2
さいはての島へ—ゲド戦記 3
帰還—ゲド戦記最後の書
を全部もう一度読み、懐かしいアースシーの世界にどっぷりはまりました。

そのときはそれで満足していたのですが、気付かないうちに、さらに「外伝」が出版されていたとは!
収められている5つの物語は、ゲドに直接は関係のないものもありますが、読めばアースシーへの愛情は確実に増します。
ゲド戦記外伝2』とか、そのうち出版されないかなぁ。